花の下にて春死なむ 北森鴻
面白かったので感想を書いてみる。
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花の下にて春死なむ 香菜里屋シリーズ1〈新装版〉 (講談社文庫) 新品価格 |
ジャンルはミステリー。短編、連作短編。
香菜里屋(カナリヤ)シリーズと呼ばれており全4冊発行されている。
本書は1冊目だ。
本作の主人公はビアバーの店主・工藤。
香菜里屋というのはビアバーの店名だ。
香菜里屋を訪れる客が持ち込む謎を、店主が解くというのが基本的な流れ。
読者は謎解きを楽しむことができる。そして想像を上回る結末に驚くだろう。
*
俺が読んだきっかけは職場の同僚が紹介していたから。
謎の面白さもさることながら、本書を読むとビールが飲みたくなるらしい。
どんぴしゃだ。俺はミステリーもビールも好きだ。
で、読んだ。確かにビールが飲みたくなったが、そこまで飲酒欲求は掻き立てられなかった。
個人的に村上春樹さんの文章が一番ビールを飲みたくなるかな。
本作はビールよりも料理が魅力的だと思う。ちょっと凝った、洒落た料理が登場する。
これがなかなかに美味しそうだ。
こういう本を読むと行きつけのバーがあるといいなぁと思う。
俺は貧乏性なのでビールは家で飲んでしまうが、バーで飲むビールって美味しいんだよね。
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ミステリも面白い。
謎解き役の工藤はずっとバーにいる。事件現場にはいない。
いわゆる安楽椅子探偵だ。
凄惨な死体も登場しないし、ホラー要素もないので気軽に読める。
それでいて謎は凝っているので「あっなるほど!」と感心してしまう。
シリーズ全部読んでみようかな。
ではでは。よわよわ。