又吉直樹さんの「劇場」についての感想です。
読んでる途中で思ったこと、読み終わった直後に思ったことを書いているので、解釈が間違っているかもしれません。
そこはご了承いただければと思います。
またネタバレも含みますので未読の方はご注意ください。
後から気付いたことや、他の人の感想を見て思うことがあれば追記していく予定です。
小説の前に映画を観た
小説を読む前に映画版を2回観ました。
AmazonPrimeで。
映画
山崎賢人さんと松岡茉優さんのW主演。
美男美女過ぎる。映画なので仕方ないのですが。
自己中男と従順女という設定にリアリティのなさは感じないですが、山崎さんぐらいカッコ良かったら、松岡さんぐらい美人だったら絶対こうはなってないなとか考えてしまいます。
感情移入しにくい。共感しにくい。
映画を観ている途中で「小説の方が面白いんだろうな」と思いましたが、観ていて妙な生々しさは感じました。
そこはさすがというか、映画ならではの良さがちゃんとあります。
基本的に原作に忠実です。
KingGnuの井口さんがたくさん出てきたのはご愛敬かな?
「いつまでもつだろうか」という原作でたった一文しか使われてない言葉を上手くピックアップしたなと。
冒頭のこの言葉でガッチリ心を掴まれました。
あと、何と言っても最後の演出が良かったですね。
おそらくこれをやりたくて映画化したのかなと思える仕掛けでした。
沙希ちゃん
語尾に特徴があります。「だよ」とか「だね」とか。
悪い言い方をするならバカっぽい。洗練された女性でないことが分かります。
小説版では沙希ちゃんの心理描写がありません。
一人称、永田の視点で語られているので沙希ちゃんの心境の変化が分かりにくいです。
沙希ちゃんってメンヘラ?という解釈もできそうです。
青山
一番個性的なキャラかなと思います。エキセントリック。
この人はおそらく普通の人かな。常識人というか。
ただ永田と絡むときだけ悪い部分が出るというか、ものすごく口が悪くなります。
終盤、永田と青山のメールのやり取りが面白いのでそこだけでも読む価値ありです。
野原
もっとキャラとして強かったら良かったかも?
まぁ中編小説と考えたらそんなもんか?もっと登場してほしかった。
物語は基本的に永田と沙希ちゃんの2人だけで進行してるので、他のキャラに動きがほとんどない。
小説を読んで思ったこと
なんとなくノルウェイの森っぽさを感じました。なんでそう思ったのか自分でもよく分かりませんが。
作品全体としては火花よりは分かりやすいかも。
火花っぽさも感じました。
なんなら神谷さんと真樹さんの話とも思えなくもないなと。
感想まとめ
ストーリー自体は単純ですが深い設定とかありそうだなと。
また時期をみて再読する予定です。
というか、永田についての感想書いてないな(^_^;)