自分の価値観で人を困らせるのはやめようよ。
私見卓見
カスハラ対策 従業員の目線で
エス・ピー・ネットワーク総合研究部部長 西尾晋
2019年11月15日 日経新聞朝刊より。
カスハラ(カスタマーハラスメント)が社会問題になっており、
増加傾向にあるようです。
カスハラとは、顧客が店員に対して、
「使用済商品の返品を要求する」「土下座を求める」など理不尽な要求や悪質なクレームをすることです。
カスハラは従業員の体調不良や労働意欲の低下を誘発しています。
カスハラには2種類あると思います。
「嫌がらせ目的」と「不当な要求であることに気付いていない」の2種類。
後者について、個人的な話ですが最近よくそういう人に出会います。
「朝は○○すべきだ。それができない人はダメだ」
「会社員ならこうあるべきだ。それができない人は会社員失格だ」
自分の価値観だけで発言して誰かを非難する。
例えば「遅刻は社会人として失格だ」なら不当な要求とは思いませんが、
「朝はメールチェックからすべきだ」のように正解がないものを主張して、
相手に要求する人がいます。会社のルールでも何でもないのに。
アドバイスとか新入社員に教えるとかではなくて「押し付ける」。
上司と部下の関係でもないのに。
「1日着ただけの服は返品できて当然だ」
「店員は客の要望があれば謝って当然だ」
自分の価値観だけで他者を非難する人はメタ認知が低いです。
・自分が損する結末が見えていない
・自分の品性を下げていることを分かっていない
・自分の信用を失くしていることに気付けない
他者の思考の意図を汲む発想がないんだろうね。
話を戻して。
この記事では企業がとるべき対応策が書かれています。
・不当な要求に応じないこと
・クレーマーへの対応策を従業員に与えること
・従業員へのフォローをすること
んー、こんな対策では何も解決しない気がします。
自分が従業員だったら会社辞めるだろうな。
この記事の最後の一文が一番重要な気がします。
“理不尽な行為ならためらわず警察に連絡すべきで、
弁護士などの専門家に依頼できる体制も整えておきたい。”
対応は現場でやって上層部は知らんという体制ではなく、全員で協力して対処しないと。